障害児の小学校進学
こんにちは。ガイドヘルパーとして働いております、るりと申します。
ダウン症で重度知的障害を持つ弟がいる、姉でもあります。
これまで、私の記事では日本の障害児の学校生活についてご紹介いたしました。
そこで、本記事では、障害児の学校卒業後の進路について
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進学
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就職
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生活
以上3つのトピックに合わせてご紹介いたします。
*本記事では、障害を社会モデルで捉え、社会側にある障害に自覚的になり、改善するように働きかけたいという願いを込めて、あえて「障害」と表記します。
目次
進学
発達障害などをお持ちの方の中には、高校卒業後、さらに進学する方もいらっしゃいます。
主な進学先には、
- 大学、短大
- 専門学校
- 職業訓練学校
- コミュニティカレッジ
- オープンカレッジ
などがあります。
お子様の特性や、学力に合わせて、適切な支援を得ながら学びを深めることができます。
例えば、大学ではアクセシビリティ支援室という、障害を持つ学生の支援を担う部署が存在します。
アクセシビリティ支援室では、在学時の勉学のサポートだけでなく、就労を見据えた支援を行ってくれる場合もあります。
私自身もそこでアルバイトを行い、
・電動車いすの学生の身体介助
・聴覚障害を持つ学生のノートテイク
・発達障害の学生のLINEの文面
などのサポートを行いました。
進学を望む場合は、お子様に合った支援体制があるかを確認してみてください。
就職
進学以外にも、就職する方も多くいらっしゃいます。
主な就職の形として、
- 一般企業(障害者雇用枠も含む)
- 職業リハビリテーション/支援就労(就労A、就労Bなど)
- 日中活動センター(生活訓練だけでなく、就労を行う場合もある)
などがあります。
就労と一口に言っても、企業によって就労の内容や健常者との交流の有無に差があります。
お子様が就職を目指される際には、福祉事業所や企業、地域の雇用相談窓口などで情報を集め、どの形が適切か判断するとよいのではないでしょうか。
弊社でも相談を受け付けておりますので、お立ち寄りの際にお気軽にお声掛けください。
生活
お子様が進学や就職を望まない場合は、地域で生活する方もいらっしゃいます。
例えば、グループホームに入居し、サポートを受けながら共同生活をする。
あるいは、訪問サービスを上手く活用して一人暮らしをされている方もいらっしゃいます。
もちろん、ご家族と外出/デイサービスを利用して暮らされる方もいらっしゃいます。
地域によって受けられるサポートや事業所の数は様々です。
まずは今利用している事業所や、学校、地域の福祉課に相談してみるのがおすすめです。
以上のように、卒業後の進路は多岐にわたります。
本記事が、お子様に合った形で、卒業後の生活を考えていく一助になれば幸いです。
最後までお読みいただきありがとうございました。
【参考文献】
田実潔,2023,「発達障害のある人の就労支援に関する事例研究―ASDのある学生へのアクセシビリティ支援室における支援実践―」,北星学園大学社会福祉学部北星論集(60),185-192
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