遊びの中で力のコントロールを学ぶ|感覚統合と固有受容覚
こんにちは。保育士ライターのつばきです。
今回は遊びの中で力のコントロールを学ぶ一例についてご紹介します。
「うちの子はわざとじゃないんだけど力のコントロールが出来なくて、ばん!と強くたたいてしまうことがあるんです」
こんなお悩みはありませんか?
力加減が出来るようになるには、感覚の中でも固有受容覚の働きがとても重要になってきます。
固有受容覚の発達が未発達だと「優しく投げてね」と言われてもお子様自身も本人なりに力の調節をしていても力加減が不十分で「優しく投げてね」と言われても剛速球を投げてしまうこともあるかもしれません。
今回は固有受容覚と力加減について私たちが療育で取り組む一例についてご紹介します。
目次
固有受容覚とは?
ではまず固有受容覚についてご紹介します。
固有受容覚とは、「筋肉や関節に感じる感覚」のことを言います。体の位置を感じる感覚や動くときに感じる力の入れ方の際に感じる感覚の事です。
固有受容覚が育つことで運動の調整やボディイメージが育つと言われ、力の加減も上手にできるようになると言われています。
本人なりにそっと触っているつもりでも、手でバナナを食べる際に熟れすぎたバナナだと握りつぶしてしまうこともあります。また、クレヨンを握りつぶしてしまうこともあります。
固有受容覚が育っていくことで、徐々に力をコントロールし、そっと物に触れ、力のコントロールが出来るようになります。
固有受容覚を使う遊びの一例
固有受容覚は遊びの中でも育ちます。固有受容覚を使う遊びの一例をご紹介します。
力をぐっと持続して入れ続けるような運動遊びや、身体を動かすような遊びは、固有受容覚の発達を促します。
例えば、綱引きやタオル引きは単純でお子様にも取り組みやすいです。それ以外にも、親御さんがお子さんの足をもつなどする手押し車遊びは、手の力だけで動くことから手の固有受容覚の発達を促します。
私たち事業所でも日々の療育の中でお子様の興味関心を意識しながら、力をぐっと使うような遊びを取り入れています。
事業所の近くの公園でジャングルジムやうんていやブランコなどで身体を思いっきり動かしてもらいます。高い遊具にぶら下がったり、よじ登ったり筋肉や関節を踏ん張ったりすることで、固有受容覚の発達を促せます。
固有受容覚が発達してくれば、次に徐々に力のコントロールをする場面を設定していきます。ジェンガのような指先に神経を集中させてそっと力を使うような遊びやシャボン玉や風船遊びを通して、力のコントロールを学んでいくことが出来ます。
まとめ
いかがでしたか?固有受容覚の発達促進は遊びの中で自然に行うことが出来ます。
私たちは、日々の療育の中で、お子様の主体性を大切にしながら、苦手なことも自然にできるようになれるように、楽しい遊びを織り込みながら支援させていただいています。
お子様のことで何かお悩みのことがありましたらお気軽にご連絡いただけましたら幸いです。
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