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ダウン症の子どもと発育~身体~

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こんにちは。ガイドヘルパーとして働いております、るりと申します。

ダウン症で重度知的障害を持つ弟がいる、姉でもあります。

 

ここからはダウン症の子どもの発育についてご紹介します。

今回は身体的発達について、部位ごとに説明しながら、実際に私の弟の経験についてもご紹介できればと思います。

 

*本記事では、障害を社会モデルで捉え、社会側にある障害に自覚的になり、改善するように働きかけたいという願いを込めて、あえて「障害」と表記します。

 

 

ダウン症児の身体発達の特徴

ダウン症の子どもは、筋緊張の低下や成長の遅れといった身体的特徴を持っています。

例えば、弟の場合は関節が柔らかく、小学校入学前までは360度開脚ができていました。

このような身体的特徴が、運動能力の未発達を引き起こすことが多いです。

 

また、肥満になりやすい傾向にあるとされていますが、健常児以上に気を配って、食事や運動のバランスを保つことでいくらかコントロールできます。

弟も成長期を迎える前は、少し丸い体形ではあるものの、肥満にはならずにキープしていました。

今は成長期のようで、筋肉質な体つきになり、ここから運動量が減少する中で肥満に気を配りたいという段階です。

 

健常児に比べると気を配らなければならない部分があるものの、模倣が得意という特徴もあります。

演劇やダンスを楽しみ、家でも音楽を聴いて踊ることが弟のマイブームでもあり、運動自体に苦手意識はないようです。

また、柔軟は今でも得意で、家族が驚くようなポーズを決めてくれたりと、おちゃめな性格なのも相まって、楽しそうに踊っています。

 

 

部位ごとの身体的特徴

ダウン症の子どもの身体的発達について、部位ごとにどのような特徴がみられるのかご紹介します。

 

頭部

頭が小さく、後頭部が平たいことが多いです。

ダウン症の方の顔には目がややつり上がっているという特徴があり、街中でもダウン症の方と一目でわかることもあります。

また、これは私の家族だけかもしれませんが、後ろ姿からも、特に男性は特徴的な髪の生え方や首とのバランスでダウン症とわかる場合もあります。

 

発語に関わる部分として、口腔内が狭いため、舌が相対的に大きいと感じられる場合があります。

そのため、幼少期は口を開けたまま過ごしているときもあります。

弟の場合は幼少期、テンションが上がったり、笑うと必ず舌が出ている時期がありました。

高校生の現在でも舌の長さもあり、発語は不明瞭となっています。

 

筋肉・骨格

全身の筋肉の緊張が弱く、運動機能の発達が遅れることがあります。

一般的な乳児期の発達に比べて遅くなることが多いです。(首がすわる、はいはい、歩くなど)

 また、低緊張の影響で関節も柔軟になり、姿勢保持が不安定になりやすいです。

さらに、成長期を迎えても低身長で手足も小さい場合が多くなり、それが運動能力の発達や手先の器用さに影響を与えることがあります。

 

先天性疾患

心臓の先天性欠損を持つ割合が比較的高いです。

消化器系の異常が見られることもあります。

これらは出生時に手術等で対応できる可能性があります。

 

私の弟も心臓と消化器の手術を生まれてすぐに行い、その後も検診には行くものの、今は日常生活に不便はなく過ごせています。

ただ、消化器系は今も人よりは弱く、お腹を壊すことが多いです。

 

視覚・聴覚・皮膚

ダウン症の子どもは視力が弱いなど視覚的な問題を抱えることが多く、矯正が必要になることがあります。

 また、中耳炎などから聴力低下が起こることがあり、定期的な聴覚検査が望ましいです。

さらに、皮膚のトラブルも比較的多く見られます。

いずれも、定期的に病院で確認することで、悪化を防ぐことができる可能性が高いので、特に自身で訴えができない場合は気を配る必要があるでしょう。

 

まとめ

以上のように、ダウン症の子どもには健常児とは異なる身体的特徴があります。

病院などの専門家の意見を取り入れつつ、ケアしていくことで、日常生活がスムーズになるかもしれません。

実際、弟も幼少期は体が弱く、時に入院することもありましたが、今は元気に学校に通っています。

年を経るごとに症状も変わる可能性がありますので、定期的にチェックすることをおすすめします。

 

最後までお読みいただき、ありがとうございました。

エコルド川口教室でも、ご利用の際にお子様に関する相談を受け付けております。

障害による特性についてもお気軽にご相談ください。

 

 

【参考文献】

松原敬子,「『身体知』の獲得―ダウン症児の事例から―」,2018,植草学園短期大学研究紀要19-2,27-38

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